こんな方におすすめ
- タクシードライバーを目指しているが、タクシー会社の求人広告の文言が怪しすぎる
- タクシードライバー経験者からその実態を聞きたい
どうも、東京の元タクシードライバーです。
タクシー会社は年中求人募集をしています。
タクシー会社の営業所にでかでかと
「タクシー乗務員募集!年収〇〇〇万!」
などと掲げられているのをよく目にすると思います。
なぜここまで必死なのか?
会社が所有しているタクシーの車両台数に対して、ドライバーが常に不足しているからです。
(「社会全体として」はむしろタクシーは慢性的にあり余っています。その中である程度の収入を得るためにはコツがいります。)
このありがちな怪しい文言について、タクシードライバーに転向するときに7社の会社説明を受けた私が実態を教えます。
(東京特別区の実態です。他地区はわかりませんが、おおむね似たような感じかと思います。)
もくじ(文字タップで移動)
よくある甘い文言
魅力的な年収例〇〇〇万!
この文言の裏には「タクシードライバーの適性のある人がそれなりの努力をして最大で」という言葉が含まれています。
「誰でも、楽に」ではありません。
多くの広告の数字はその会社のトップクラスのドライバーの年収だと思います。
月の半分以上は休日!
「休日」という言い方は大きな誤解を招く表現です。
タクシードライバーの勤務形態は大きく分けて「日勤」「隔勤」の2種類があります。
「隔勤」は「隔日勤務」の略で、48時間で1スパンの勤務形態です。
「日勤」は一般的な仕事と同様、24時間で1スパンです。
隔日勤務では日勤の1スパンの勤務時間をまとめて2スパン分勤務します。
隔日勤務の例:
午前7時に出庫→翌午前3時に帰庫→自由時間→翌午前7時に出庫
この勤務と勤務の間の「自由時間」を多くのタクシー会社の求人広告は「休日」と表現します。
普通のサラリーマンで例えると、金曜日の朝7時に出社し、深夜の3時まで約10時間ほど残業する。
翌日は土曜日ですが昼間はほとんど寝て過ごして終了。この土曜日を「休日」と言っていいでしょうか?
確かに、月の通勤時間と回数が半分になるのはメリットですが、この勤務と勤務の間の「自由時間」は休日とは言えないと思います。
また、タクシードライバーはほぼ歩合給と言っていいので、休日が多いということはそれだけ月収が下がるということです。
※休日の日数の量ではなく、休日の選択のしやすさ(いつ休むか)は、他の職業と比べて自由度が高いです(自分でなければできない仕事ではないので)
入社祝い金〇〇万!
これは確かにもらえます。ただし、条件がある場合もありますので要確認です。
会社により多少条件は異なると思いますが、概ね以下のような条件と思います。
・〇年以内に退職した場合は会社に返金すること
ボーナス年〇回支給!
この「ボーナス」はほとんどのタクシー会社は積み立て式だと思います。
つまり、月給から一定額が自動的にボーナスに引かれているということです。
月給とは別に臨時給として支給されるので、「得した感」はありますが・・・
入社後〇ヶ月間給与保障月給〇〇万!
これも確かにもらえる会社ではもらえます。ただし、多くの会社で最低出勤日数などが定められているので要確認です。
ちなみに、自分の場合は2ヶ月後から給与が給与保障額を超えてしまいました。適性のある人がまじめにやっていれば越えられる額に設定されていると思います。
2種免許費用会社負担!
これもほとんどの会社で以下のような条件があります。
・〇年以内に退職の場合は返金すること。
交通費支給!
タクシー会社では通勤交通費の支給がある会社は少ないと思います。
通勤交通費の支給がある会社は、裏で全社員の交通費平均額が給与から引かれているということです。
通勤交通費の支給がないことは、ある意味不公平のない合理的なシステムだと思います。
会社の近くに住んでいる、または引越す予定がある場合は交通費支給のない会社を選んだほうがよいかもしれません。
寮完備!
寮完備のタクシー会社も現在は少ないです。
寮がある場合は、交通費支給と同様、裏でその費用が給与から引かれています。
会社の近くに住んでいる場合は、寮のない会社を選んだほうがよいかもしれません。
まとめ
このように、甘い言葉のほとんどが条件付きです。
多くのタクシー会社はこのような甘い文言で言葉巧みに転職者を誘ってきます。
このような言葉の表面だけを鵜呑みにしないでください。