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タクシーで無茶苦茶遠くまで行ったら料金はどうなるか
例えば、タクシーで沖縄まで行ったらいくらかかるか。
タクシー料金シミュレータ「JapanTaxi」で調べてみると。
・・・とっても素敵な数字が出ました。
【東京⇒沖縄】
驚愕の70万円オーバーです。
ちなみに、JALの東京⇒沖縄のファーストクラスでも片道5万円くらいです。
4人乗車でも約20万円/人なので、いかに日本のタクシーの料金が天文学的に高額か、ということがわかります。
【東京⇒稚内】
日本最北端の町、稚内までタクシーで行くと・・・
約50万円です。
【沖縄⇒稚内】
沖縄から稚内まで行くと・・・
あれ?東京から沖縄までの料金より安くなりました。
つまり、沖縄のタクシー料金体系が東京のそれよりだいぶ安いということですね。
【稚内⇒沖縄】
逆に、稚内から沖縄に行くと・・・
驚異の100万オーバーです。
所要時間は約3日間・・・
注)シミュレーション結果について
・「深夜割増なし」で検索しているが、実際は時間帯により深夜割増料金がかかる
・「有料道路」を使用する経路で検索しているが、有料道路の料金は含まれていない
・フェリーを利用する区間について、フェリー料金は含まれていない。また、計算上フェリーの乗船距離もタクシーの走行距離に含まれているが、実際のフェリー乗船中は距離メーターは止まり、時間メーターのみ動くという状況になると思います。
・このような超長距離利用になると、タクシードライバーの帰りの有料道路料金なども請求される可能性があります。
(実際、東京のタクシーは一定の距離を超えると帰りの有料道路の料金を客に請求してもよいことになっている。実態として請求するドライバーは少ないようです。)
東京⇒全国主要都市のタクシー料金
(稚内・札幌・仙台・名古屋・大阪・広島・松山・福岡・那覇)
東京から地方の各主要都市までのタクシー料金、走行距離、所要時間のJapanTaxi料金結果は以下。
都市 | 料金(円) | 走行距離(km) | 所要時間 |
稚内 | 499,540 | 1,452.5 | 22時間2分 |
札幌 | 389,460 | 1,132.0 | 16時間57分 |
仙台 | 127,060 | 367.9 | 4時間24分 |
名古屋 | 121,780 | 352.4 | 4時間20分 |
大阪 | 175,140 | 507.9 | 6時間3分 |
広島 | 265,620 | 771.3 | 9時間1分 |
松山 | 291,540 | 846.9 | 9時間56分 |
福岡 | 376,500 | 1,094.2 | 12時間37分 |
鹿児島 | 467,780 | 1,360.1 | 15時間33分 |
那覇 | 732,500 | 2,131.2 | 44時間27分 |
タクシーにおける長距離とは
そもそも、どのくらいの距離からが「長距離」と言うのか。
明確な定義は特にないと思いますが、参考に、東京のタクシーの運賃は、長距離運賃として以下のように定められています。
・9,000円を超えた金額について1割引
実際、タクシーの「長距離」の感覚は人それぞれです。一般的なイメージとしては以下。
・料金が1万円を超えた場合(タクシー業界用語で万収(1万円の収入)といいます。)
・東京中心部⇒23区外
タクシーの長距離割引 ⇒ 大阪の割引制度はエグい
タクシーの長距離割引は東西で大きな格差があります。
・東京のタクシー
9,000円を超えた金額について1割引
・大阪のタクシー
5,000円を超えた金額について5割引
例えば、割引なしで「2万円分」乗った場合の料金を比較すると
東京 ⇒ 9,000+(11,000×0.9)=18,900円(1,100円の割引)
大阪 ⇒ 5,000+(15,000×0.5)=12,500円(7,500円の割引)
「同じ距離・時間」を走って、ここまで大きな差が出ます。
大阪のタクシードライバーがこの割引制度を廃止するよう訴えるのも、わからなくもないです。
タクシーで長距離を安く乗る方法
定額運賃を利用する
タクシーの乗車地、降車地によって、「定額運賃」が設定されている場所があります。
東京周辺だと、「羽田空港」「成田空港」などです。
例)羽田空港から東京都庁(新宿区)まで行く場合の運賃比較(5:00~22:00)
メーター運賃:8,020円(by JapanTaxi料金検索)
定額運賃 :7,300円
※それぞれ別途有料道路の料金が加算される
場所により割引率は異なりますが、1割程度安くなる場合が多いです。
ちなみに、世田谷区などの一部地域ではメーター運賃のほうが安くなる場合があります。その場合はメーター運賃が適応されます。
運賃の安い(深夜割増のない)タクシー会社を利用する
一部のタクシー会社では、他社より運賃が安いことがあります。
例えば、東京では以下のタクシー会社は深夜割増運賃(2割増し)がありません。
深夜割増時間帯(22:00-5:00)にタクシー料金を抑えたい場合は選択肢の一つと言えます。
・エコタクシー
・アシストタクシー
※台数が少なめなので、基本的には予約が必要になると思います。
最短ルートを把握しておく
タクシードライバーは必ずしも目的地までの最短ルートを知っているとは限りません。
その場合、最短ではないルートを走行し、余分な料金が発生する可能性があります。
「タクシードライバーは道のプロだから全ての最短ルートを知っている」と思ってはいけません。
確実に最短ルートで行きたい場合は、ドライバーにルートを指示する必要があります。
【参考】料金を値引き交渉する
タクシーの運賃は法令で決まっているのでそれを勝手に変更することは法令違反となります。
よって、以下を気を付けることで「正規の料金を支払ったうえで、個人的な関係になりタクシードライバーの好意で現金を譲渡してくれる」かもしれません。
・乗車前に交渉する
・なるべく長距離利用の場合に交渉する
・なるべく個人タクシーに交渉する
タクシードライバーは長距離の客を乗せると嬉しいか?迷惑か?
はい、基本的にはかなり嬉しいです。
しかし、状況やドライバーによりそうでない場合も少なからずあります。
嬉しい長距離客
乗ってくれたら嬉しい長距離客は以下。
・経路に高速道路の割合が多い
・途中で寝るが目的地に到着するとすぐに起きてくれる
・経路はドライバーにお任せ
・ドライバーが行きたいと思っている方向と目的地が同じ
迷惑な長距離客
スイマセン、迷惑という言い方は大変語弊があります。嬉しいけど上記と比べると嬉しい度合いが下がると思われる長距離客は以下。
・経路に下道比率が高い
(練馬、武蔵小杉、川口、松戸などは都心からの高速道路のアクセスが微妙なため、距離の割にオール下道指定になる可能性が高い)
・爆睡して目的地に到着してもなかなか起きてくれない
・ドライバーが行きたいと思っている方向と目的地が逆
長距離なのに乗車拒否される理由
一般的には長距離はタクシードライバーにとって嬉しいことですが、乗車拒否せざるを得ない場合があります。
「車内が汚れる恐れがある」など一般的な乗車拒否の理由ではなく、長距離特有の乗車拒否の主な理由は以下。
・帰庫時間に間に合わない
・燃料が足りない
タクシーの長距離客の外見的特徴
タクシードライバーを続けていると、見た目だけでなんとなく乗客の目的地が予想できるようになります。
長距離客に多い典型的な外見的特徴は以下。
昼間
・高級ホテルから出てくるスーツケースを持ったLCCには乗らなそうな外国人
⇒目的地:空港
夜
・高級料亭からお土産袋を下げて出てくる黒いスーツ、白いシャツの50~60代くらいの管理職・役員風の男性
⇒目的地:郊外の自宅
長距離のタクシー業界用語
ロング
私の周囲ではこの言い方をする人が多かったです。
私もこの言い方をすることが一番多いです。オーソドックスと思われる言い方。
応用編 ⇒ 超ロング、スーパーロングなど
万収(マンシュウ)
料金が1万円を超えた場合に使う言い方。
ちなみに、なんとなく響きが少しいやらしいので、私はあまり使用しません。
応用編 ⇒ 2万収、3万収など
ヒット・ホームラン
タクシーに限らず使う言葉ですが、タクシーの長距離でも使うことがあります。
応用編 ⇒ 特大ホームランなど
おばけ
おばけのような滅多に出てこない、出てきたらびっくりするような長距離を「おばけ」ということがあります。例:東京⇒名古屋など
グランドスラム
グランドスラムといえば、テニスの4大大会制覇などを思い浮かべる人が多いと思います。
私の周囲では以下のことをグランドスラムと言っていました。
・1回の営業中、東(千葉県)西(東京西部)南(神奈川県)北(埼玉県)各方向に料金10,000円以上で行くこと
当然、私はグランドスラムを達成していません。
管理人のタクシー長距離記録
最長記録
乗車距離の最長記録です。
品川プリンスホテル⇒成田空港T2 77.8km(早朝外国人男性4人組)
(最短記録)
外苑東通り六本木交差点の端から端まで 約50m(深夜外国人女性二人組)