タクシードライバー経験者がタクシーの長距離に関する情報を紹介します。
-
-
タクシー配車アプリおすすめ比較完全版2025
こんな方におすすめ タクシーをアプリで呼びたいすべての人 2025年4月現在、国内で使える主要タクシーアプリは以下です。 GO ←全国でおすすめ! S.RIDE(PR) ←東京・大阪・名古屋でお ...
続きを見る
タクシーの長距離とはどのくらいの距離か?
特に、明確な定義はないです。
エリアによってはタクシーの「遠距離割引」の設定があるので、その設定運賃が長距離の一つの目安といえます。
参考に、東京のタクシーの運賃は、遠距離運賃として以下のように定められています。
・9,000円を超えた金額について1割引
東京のタクシーで9,000円の距離とは、ざっくり20-30km、30-60分くらいの距離です。
また、東京23区でのタクシードライバー経験者の筆者の長距離のイメージは以下。
- 料金が1万円を超えた
- 目的地が東京23区の外
主要都市のタクシー長距離(遠距離)割引
タクシーの長距離(遠距離)割引は、エリアごとに設定されています。
※遠距離割引の設定がないエリアもある
主要都市のタクシー長距離(遠距離)割引は以下のとおり。
都市 | 遠距離割引 |
大阪 | 5,000円を超える額について5割引 |
東京 | 9,000円を超える額について1割引 |
名古屋 | 5,000円を超える額について1割引 |
京都 | 9,000円を超える額について1割引 |
※該当エリアでも独自の料金設定をしているタクシー会社あり
主要都市では大阪のタクシーがぶっちぎりで割引率が大きいです。
例えば、東京・大阪で割引なしで「2万円分」の距離乗った場合の割引後の料金を比較すると以下です。
東京 ⇒ 9,000+(11,000×0.9)=18,900円(1,100円の割引)
大阪 ⇒ 5,000+(15,000×0.5)=12,500円(7,500円の割引)
タクシーの長距離料金の目安
上記のとおり、タクシーの長距離(遠距離)割引率はエリアごとに異なります。
超長距離利用の場合、同じ経路でも出発する都市により料金が大きく異なることがあります。
(もちろん、都市により距離、時間に応じたタクシーの基本料金設定も異なりますが、遠距離割引率の差と比べれば小さいです)
例えば、東京⇔大阪間のタクシー料金概算(5~22時)は、
- 東京⇒大阪:157,158円
- 大阪⇒東京:85,720円
と、およそ倍半分となります。
遠距離割引率の大きい大阪と各主要都市間の長距離タクシー料金の目安は以下。
【大阪駅発】
目的地 | 所要時間 | 距離(km) | 運賃(円) | 高速料金(円) | |
5-22時 | 22-5時 | ||||
東京駅 | 5時間53分 | 501.0 | 85,720 | 106,520 | 13,350 |
京都駅 | 43分 | 50.4 | 10,960 | 13,040 | 2,410 |
名古屋駅 | 2時間8分 | 172.0 | 31,120 | 38,280 | 6,320 |
新大阪駅 | 7分 | 3.7 | 1,400 | 1,720 | 0 |
【各所発⇒大阪駅】
出発地 | 所要時間 | 距離(km) | 運賃(円) | 高速料金(円) | |
5-22時 | 22-5時 | ||||
東京駅 | 5時間59分 | 505.3 | 157,158 | 196,182 | 12,270 |
京都駅 | 51分 | 50.6 | 15,498 | 19,098 | 1,880 |
名古屋駅 | 2時間15分 | 173.0 | 54,545 | 68,009 | 5,310 |
新大阪駅 | 7分 | 3.7 | 1,400 | 1,720 | 0 |
【計算条件】
- 距離は時間優先ルートで検索
- 低速・停止時間による「時間距離併用制運賃」は考慮なし(ノンストップで目的地に到着と仮定)
- 料金運賃設定は各出発地のタクシー運賃設定による(出典:各タクシー協会)
- 遠距離割引は各出発地の料金設定を考慮
- 高速料金は普通車ETC割引(平日昼間)、時間優先ルートで検索
タクシーで長距離を安く乗る方法
定額運賃を利用する
タクシーの乗車地、降車地によって、「定額運賃」が設定されている場所があります。
東京周辺だと、「羽田空港」「成田空港」などです。
例)羽田空港から東京都庁(新宿区)まで行く場合の運賃比較(5:00~22:00)
メーター運賃:8,020円(by JapanTaxi料金検索)
定額運賃 :7,300円
※それぞれ別途有料道路の料金が加算される
場所により割引率は異なりますが、1割程度安くなる場合が多いです。
ちなみに、世田谷区などの一部地域ではメーター運賃のほうが安くなる場合があります。その場合はメーター運賃が適用されます。
運賃の安い(深夜割増のない)タクシー会社を利用する
一部のタクシー会社では、他社より運賃が安いことがあります。
例えば、東京では以下のタクシー会社は深夜割増運賃(2割増し)がありません。
深夜割増時間帯(22:00-5:00)にタクシー料金を抑えたい場合は選択肢の一つと言えます。
・エコタクシー
・アシストタクシー
※台数が少なめなので、基本的には予約が必要になると思います。
最短ルートを把握しておく
タクシードライバーは必ずしも目的地までの最短ルートを知っているとは限りません。
その場合、最短ではないルートを走行し、余分な料金が発生する可能性があります。
タクシードライバーは長距離の客を乗せると嬉しいか?迷惑か?
嬉しいと思うドライバーが多いです。
しかし、状況やドライバーによりそうでない場合もあります。
嬉しい長距離客
乗ってくれたら嬉しい長距離客は以下。
- 経路に高速道路の割合が多い
- 途中で寝るが目的地に到着するとすぐに起きてくれる
- 経路はドライバーにお任せ
- ドライバーが行きたいと思っている方向と目的地が同じ
あまり嬉しくない長距離客
- 経路に下道比率が高い
- 爆睡して目的地に到着してもなかなか起きてくれない
- ドライバーが行きたいと思っている方向と目的地が逆
長距離なのに乗車拒否される理由
一般的には長距離はタクシードライバーにとって嬉しいことですが、乗車拒否せざるを得ない場合があります。
長距離特有の乗車拒否の主な理由は以下。
・帰庫時間に間に合わない
・燃料が足りない
タクシーの長距離客の外見的特徴
長距離客に多い典型的な外見的特徴は以下。(筆者個人の感想)
昼間
・高級ホテルから出てくるスーツケースを持ったLCCには乗らなそうな外国人
⇒目的地:空港
夜
・高級料亭からお土産袋を下げて出てくる黒いスーツ、白いシャツの50~60代くらいの管理職・役員風の男性
⇒目的地:郊外の自宅
長距離のタクシー業界用語
タクシーで長距離の乗客を乗せたときに使う主な言い回しは以下。
ロング
私の周囲ではこの言い方をする人が多かったです。
応用編 ⇒ 超ロング、スーパーロングなど
万収(マンシュウ)
料金が1万円を超えた場合に使う言い方。
応用編 ⇒ 2万収、3万収など
ヒット・ホームラン
たまに使いました。
応用編 ⇒ 特大ホームランなど
おばけ
おばけのような滅多に出てこない、出てきたらびっくりするような長距離を「おばけ」ということがあります。
グランドスラム
1回の営業中、東(千葉県)西(東京西部)南(神奈川県)北(埼玉県)各方向に料金10,000円以上で行くこと。
【参考】筆者のタクシー長距離(短距離)記録
東京で約1年間タクシードライバーを経験した筆者の乗車距離の記録は以下のとおり。
最長記録
・品川プリンスホテル⇒成田空港T2 77.8km(早朝外国人男性4人組)
(最短記録)
・外苑東通り六本木交差点の端から端まで 約50m(深夜外国人女性二人組)