日本での白タク行為は違法です。
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白タクとは
白タクとは、以下とされています。
白ナンバーの自動車で不法にタクシー営業をすること。また、その車。
※白ナンバー＝自家用のナンバープレート
つまり、普通の自家用車で誰かを送迎したときに、その対価として金銭を受け取ったらそれは白タク行為です。
【白タク行為の例（違法）】
・白ナンバー車で飲食店から乗客の自宅まで送りその対価として金銭を受け取る
・白ナンバー車で観光地を巡りその対価として金銭を受け取る
・運転代行サービス利用時に乗客が代行業者の随伴車に乗る（乗客は乗客の車に乗らなければならない）
【白タク非該当の例（合法）】
・ホテルやレンタカー屋などの「無料」送迎車
・ライドシェア（相乗り）サービスでの実費（ガソリン、高速代）の支払い
白タクの料金
合法タクシードライバー経験者の筆者は白タクを利用したことがありませんが、白タクを利用したことのある乗客の話によると「一般のタクシーと比べて５～６割程度の料金」とのことです。基本的に短距離利用は不可で中長距離のみ利用可とのこと。
白タクの呼び方
これも筆者は実際に利用したことがないので乗客から聞いた話ですが、「白タクと提携している飲食店の店員に呼んでもらう」とのことです。
白タクがいる場所
日本人向けの白タクはいわゆる歓楽街にいます。筆者がタクシードライバー時代に白タクと思われる車両をよく見かけたのは「銀〇七丁目」交差点付近です。
車両は一般的な乗用車が多いです。
外国人向け、特に中国人向けの白タクは空港に多いです。自家用ナンバーの黒の〇ルファードを外国人風の人が運転していたら怪しい感じです。
日本での白タクはなぜ違法か？
日本でのタクシー営業には許可が必要です。
所定の手続きを踏んだ事業者、運転手でない素人の運転が危険とされているからです。（実態として、素人の運転よりタクシードライバーの運転のほうが安全かどうかは個人的には疑問です。一般車よりタクシーのほうが事故率が高いというデータもあります）
【白タク営業行為を禁止している法令】
道路運送法
第四条 一般旅客自動車運送事業を経営しようとする者は、国土交通大臣の許可を受けなければならない。
※旅客自動車運送業＝タクシーやバスなど「他人の需要に応じ、有償で自動車を使用して旅客を運送する事業」
白タク行為の罰則
白タクの営業行為には罰則があります。なお、白タク利用行為（乗客）には法令上罰則はないようです。
【白タク営業行為の罰則】
道路運送法
第九十六条 次の各号のいずれかに該当するときは、その違反行為をした者は、三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第四条第一項の規定に違反して一般旅客自動車運送事業を経営したとき。
白タクの摘発
白タクの摘発は困難とされています。
金銭授受の証拠を抑えられなければ、「知り合いを無料で送迎した」と言い逃れられてしまうからです。
摘発のためには、関係者からの密告、おとり捜査などが必要になりそうです。
【摘発事例】
白タク疑いで８４歳男ら逮捕 銀座で４０年「年金なく」
2019.11.21 13:18社会事件・疑惑東京・銀座で許可なくタクシー営業（白タク行為）をしたとして、警視庁交通捜査課は道路運送法違反の疑いで、東京都杉並区高円寺北、無職の男（８４）ら男３人を逮捕した。同課によると、男は「年金がなく生活が苦しかった」と供述している。
銀座や新橋周辺で約４０年間にわたって白タク行為を続け、月約３０万円を売り上げていたという。銀座８丁目付近では３人を含む７０、８０代の男ら十数人が白タク行為をしているのが確認され、同課が捜査を進めている。
男らは平日夜、正規のタクシー乗り場で乗車を待つ人らに声をかけ、自家用車で目的地まで送っていたとされる。料金はタクシーより１割程度安かったという。周辺では昨年、国土交通省関東運輸局が白タク行為をやめるよう指導していた。
男の逮捕容疑は８月に有償で客を銀座から神奈川県伊勢原市まで運ぶなどしたとしている。
キャバクラ従業員に白タクか 社長らを立件、契約70店
首都圏でキャバクラの女性従業員らを自宅に送る「白タク」営業をしたとして、警視庁は10日、東京都新宿区新宿6丁目の会社社長の男（61）や運転手ら男女計13人を道路運送法（国土交通相の許可）違反容疑で書類送検し、発表した。新宿や六本木、池袋、上野、浅草、川崎といった1都2県の繁華街の計約70店のキャバクラやクラブと契約し、2007年以降で7億円以上を売り上げたという。
「トゥクトゥク」で白タク行為、全国初摘発 容疑の社長、横浜で400万円売り上げか
タイの名物として知られる三輪自動車「トゥクトゥク」を使い無許可でタクシー営業（白タク行為）をしたとして、神奈川県警は１３日、道路運送法違反の疑いで、運営会社「ネオスタイルラボ」（横浜市保土ケ谷区）の男性社長（４９）と、法人としての同社を書類送検した。県警によると、トゥクトゥクによる白タク行為の摘発は全国初という。
書類送検容疑は昨年８～１０月、横浜市内で許可を得ずに観光客らを９回乗せ、有料で運送したとされる。容疑を認めている。
県警交通捜査課によると、社長が自らトゥクトゥクを運転し、みなとみらい２１地区や横浜中華街などの観光地を巡っていた。３０分６５００円、２時間２万４０００円などの料金を、記念写真の撮影名目で得ていたが、乗客の希望通りに走っており白タク行為と判断した。２０１８年から約２年で約４００万円を売り上げたという。
白タクの通報先
タクシーの営業許可を出している「国土交通省」が適当かと思います。
国交省の各窓口は以下。
※通報にはリスクを伴いますので自己責任でお願いします
| 相談窓口 | 電話番号 |
| 国土交通省 自動車交通局旅客課（バス、タクシー） | 03-5253-8572 |
| 北海道運輸局 自動車交通部 | 011-290-2742（旅客第2課：タクシー関係） |
| 東北運輸局 自動車交通部 | 022-791-7530（旅客第2課：タクシー関係） |
| 北陸信越運輸局 自動車交通部 | 025-285-9154（旅客課、貨物課） |
| 関東運輸局 自動車交通部 | 045-211-7246（旅客第2課：タクシー関係） |
| 中部運輸局 自動車交通部 | 052-952-8036（旅客第2課：タクシー関係） |
| 近畿運輸局 自動車交通部 | 06-6949-6446（旅客第2課：タクシー関係） |
| 中国運輸局 自動車交通部 | 082-228-3450（旅客第2課：タクシー関係） |
| 四国運輸局 自動車交通部 | 087-835-6363（旅客課） |
| 九州運輸局 自動車交通部 | 092-472-2527（旅客第2課：タクシー関係） |
| 沖縄総合事務局 運輸部 | 098-866-0061（陸上交通課） |
白タクの解禁
諸外国では白タク、一般の自家用車による有償旅客運送行為が解禁されている国があります。
しかし、2024年現在、日本では既存のタクシー事業者の反発などもあり、極一部の限定された地域を除き白タクが解禁されていません。
白タクアプリ
白タクアプリとは
白タクとは、以下とされています。
白ナンバーの自動車で不法にタクシー営業をすること。また、その車。
よって、白タクアプリとは
「白ナンバーの不法タクシーを配車するアプリ」
です。
日本人向け白タクアプリ
日本では「白タク行為」は違法です。筆者も日本人向けの白タクを配車できるアプリの存在は知りません。
【参考】タクシーに安く乗りたいなら白タクより「合法配車アプリ」がおすすめ
「GO」
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中国人向け白タクアプリ
例えば、「皇包車」というアプリを使うことで、日本でも白タクを配車できるようです。（日本での白タク行為は違法）
言語は中国語、支払い通貨も中国人民元と完全中国人仕様ですが、中国の電話番号、微信などの支払い手段があれば中国人でなくても使えるっぽいです。
※金額単位「￥」は日本円ではなく中国人民元です
ちなみに、白タク行為は日本で罰せられますが、白タクの利用者を罰する規則は今のところないようです。とはいえ、推奨はしません。あくまでも自己責任です。
一般の自家用車にお金を払って乗るが白タクではないアプリ
いわゆるライドシェアアプリ、相乗りマッチングアプリです。
日本
日本でもライドシェア・相乗りマッチングアプリはあります。
いずれも白ナンバーの自家用車を利用したサービスで、「燃料代、高速代、任意の謝礼」などの金銭の授受が発生しますが、「運賃としての金銭の授受が無い」ため合法とされています。
主なアプリは以下。
- nori-na
- CREW
また、アプリではないですが、web上のサービスとして以下があります。
- notteco
海外
海外では自家用車による有償旅客運送営業が合法の国や地域があります。
合法のエリアではライドシェアアプリが日本と比べ物にならないほど普及しています。
海外の主なライドシェアアプリは以下。
- Uber
- Grab
- Lyft
